しなやかに伸びやかに。光を届ける歌声が心を照らす 『Voice of Buoy』SOA

しなやかに伸びやかに。光を届ける歌声が心を照らす 『Voice of Buoy』SOA

関西を拠点に幅広いフィールドでシンガーとして着実に活躍してきたSOA。2016年にジャズシーンでの活動を開始してから、数々の国内ジャズコンテストでグランプリ等受賞し、早速その高い歌唱力を示した。2017年、2018年と2枚のミニアルバムをリリースするなど積極的に作品も創作してきたが、ついに1stフルアルバム『Voice of Buoy』を2020年6月3日(配信は5月20日)にリリースした。

今回のアルバムをプロデュースするのはトランペッターの島裕介。島はピアニストの伊藤志宏とのShima&ShikouDUOや、本作にも参加している河野祐亮(ピアノ)、杉浦睦(エレクトリックベース)、大津惇 (ドラムス)との「Silent Jazz Case」での活動に加えて、玉置浩二や一青窈、小泉今日子などジャンルを越えたコラボレーションでも活躍している。またジャズ回帰プロジェクト「名曲を吹く」では海外公演も行うなど、国内でも有数のグローバルな活動を繰り広げるトランペッターだ。

SOAの類い稀な歌声と共にサウンドへの深い理解と適応力を高く評価する島は、彼女の“声”の魅力を純粋に最大限活かしたプロデュースを行った。その意図通り、本作はバラエティ豊かなサウンドをバックに、全面に渡って彼女の歌声は多彩な表現力を発揮している。

バンドサウンドにフィットしながら軽やかに歌う“ReColor”や、SOAと同じく関西を拠点に活躍するピアニスト、永田有吾とのデュオで披露するスティービー・ワンダーの名曲“Ribbon in The Sky”での伸びやかで力強い歌声は大いに聴き所だ。オカダトモヤ(キーボード)、熊代崇人(エレクトリックベース)、玉田和平(リズムプログラミング)との“Town Beats”のようなサウンドアプローチも、SOA のジャズにとどまらない幅広いバックグラウンドを感じさせる。

カバー曲以外の作詞は全曲、作曲も1曲を除いてその他は全て彼女のペンによるもの。シンガーとしての表現力に加えてソングライティングの才もしっかりとアピールされており、今後の創作活動も非常に楽しみだ。

今までも意欲的にリスナーに歌声を届けてきたSOAだが、これまでの集大成と呼ぶにふさわしい本作でシーンに確かな足跡を残すはず。聴く人の心に明るく光を照らす、彼女の大きな一歩を記した充実作を是非お聴き逃しなく!

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